アスペルガー症候群と顔の特徴
顔の特徴だけではわからない
顔の特徴でアスペルガー症候群であるか否かを判別できるかは定かではありません。
ただ、『アスペルガー症候群』(岡田尊司著、幻冬舎刊)という本には、次のような記述があります。
アスペルガーも指摘しているように、アスペルガー症候群や自閉症スペクトラムの子どもは、顔立ちが端正なことが多い。彫りの深い端正な顔立ちが典型的で、特に幼い頃は、非常に可愛いことが多いと言われる。
しかし、常識的に考えて相手の顔の特徴からアスペルガー症候群であると決めつけるのは著しく名誉を毀損する行為ですから、素人判断は避けるべきです。
別なソースとしては、自閉症の男児の顔に特徴が認められるとするミズーリ大学の研究もあります。
3D画像処理の手法を用いて自閉症の子どもの顔を測量し、共通性を見いだそうという研究で、統計学的診断に役立てることが目的とのこと。
また、発達障害の方の脳の発達を体積でみると、2〜3歳までは通常より早く脳が発達するといった傾向はあるようですが、それが顔の特徴と結びつくのかも明らかでありません。
顔の特徴は有効な診断のサインではない
いずれにせよ、厚生労働省のWebサイトなどには発達障害のサイン・症状に顔の特徴は挙げられていません。
判断しづらい障害であるため、発達障害であるかどうか不安に感じる気持ちはわかりますが、専門医に相談することを最優先し、決して安易に決めつけないようにしましょう。