アスペルガー症候群を公表している芸能人

アスペルガー症候群と簡単には決めつけられない

現在アスペルガー症候群と呼ばれている障害は、ハンス・アスペルガーというオーストリアの小児科医が発見し、1944年に発表された論文にまとめられました。

 

自閉症論資料集の試み ハンス・アスペルガーとレオ・カナー

 

また、アスペルガー症候群という名称をはじめて使ったのはイギリスのローナ・ウィングであり、それまで英米で知られていなかったアスペルガーの業績を彼女が1981年に紹介して以降のことですから、それ以前に医師からアスペルガー症候群と診断されていることはないはずです。

 

アスペルガー症候群であったと噂されている著名人は多くいるものの、ご本人の回想録や歴史的な記録から推測されているケースも多くみられます。

 

アスペルガー症候群やそれに類する病を乗り越えた著名人の存在は、アスペルガー症候群の理解を前向きに深める貴重な存在です。
しかし、アスペルガー症候群であるかどうかは、専門医と患者との間でのみ決定されるものであり、いたずらな推測には注意も必要でしょう。

 

発達障害を公表している著名人

本人自らアスペルガー症候群と診断されたことを告白している例としては、イギリスの歌手スーザン・ボイルさんが挙げられます。

 

映画監督のスティーヴン・スピルバーグもアスペルガー症候群を公表した有名人とされていますが、彼がインタービューに応える形で明らかにしたのは学習障害(LD)であったことであり、中でも文字の読み書きに困難を抱えるディスレクシアという障害に悩んでいたそうです。

 

現在、学習障害はアスペルガー症候群を含む発達障害の中のひとつとして扱われており、アスペルガー症候群と近いものではあっても同じではありません。

 

日本人では、雑貨問屋経営者であるアズ直子さんという方が、「ADD(注意欠陥障害)の傾向の強いアスペルガー症候群」であることを明らかにし、アスペルガーに関する啓蒙活動を行っておられます。

 

 

また、『いま、会いにゆきます』という作品で有名な小説家の市川拓司さんも、広汎性発達障害(自閉症スペクトラム)であることを明らかにされている方です。
ただし、広汎性発達障害は、自閉症とアスペルガー障害を含むため詳細は不明です。

 

→ アスペルガー症候群の有名人